東大? 灯台?

7月12日付けで息子のフェイスブックに驚く報告があった。

 

そもそも名古屋大学教員時代に息子から東京大学から移籍の依頼を受けた報告の時にも

「えっ!東大からですって?」

と驚いたのに、今度は彼の研究の功績が評価されて東大の名だたる歴代の方たちと肩を並べるような場所に名前を刻まれるなんて、、、

 

驚くより、へ~~、という気分に近い。

 

息子真平は彼がまだ小学3年生の頃に真剣な顔で私に言った。

「ママ、僕は皆がなんで灯台が ”すごい” ”すごい” て言うのかずっと不思議に思っていたのだけど、江の島にあるみたいな灯台のことじゃなくて東大っていう学校のことだったんだよ!そんなに東大ってすごいの?」

私は、思わず吹き出してしまうと同時に彼のあまりの呑気さとトンチンカンさに不安さえ覚えたもので、今でもその時の息子との会話のシーンが映画のように私の頭に残っている。

 

そんな息子とは今は近くに住んでいながらも日々超多忙で、私はというと、私の年齢にしてはまあ多忙なのでまともに会うことも話すことも無くなった。

彼の行動はフェイスブックを通じてのみ知ることができている状況で、母としてはいくらか寂しい気持ちではあるが、元気に活躍出来ていることで納得することにしている。

 

東大のことを灯台と思い込んでいた子供が、東大の壁にその名を刻まれるようになるなんて、本人も私も想像だになかった。

そういえば、私だって子供のころからバレリーナになることは予想の中にはあったものの、まさかに将来新国立劇場バレエ研修所の所長に就任することになろうとはゆめゆめ思わなかった。

 

人の人生は分からないものである。

 

以下はフェイスブックに掲載されていた加藤真平の文言。

 

東大の壁に刻まれました。本来私のような人間がここに並ぶというのはあり得ないのですが、我が国の長い歴史の中でたまたま迷走してるときにたまたま時代の流れにあった成果を出したことを評価いただけたものと捉えております。素晴らしい仲間に恵まれたことがすべてです。ありがとうございます。                               加藤真平