ミーコとの別れ

我が家の最長老のペットのミーコは6月4日午後9時45分に彼女の生涯を終えた。

 

正確ではないがミーコは2001年4月1日生まれで、亡くなった時は21歳2か月という猫にしてはなかなかの長寿であった。

 

21年間も寝食を共にすごしてくると猫といえど愛する家族の一員で、この度のミーコとの永遠の別れは私にはかなり辛い出来事となった。

 

ミーコとの出会いは21年前の春先、私が近くの自動販売機にタバコを買いに出た際であった。

 

その時ミーコはスタジオの2件先に所在しているホンダオートが所有する廃車置き場のオートバイの荷台にチョコンと座っていた。

 

生後3か月くらいのミーコは(写真下段左端)子ぎつねのように愛らしく、私はタバコを買うのもそこそこにコンビニに走って猫缶を買い、彼女に与えると、お腹を空かせていたのかガツガツと旺盛な食欲で食べ終えてすぐに私になついてきた。

 

それからというものは毎日のように私の家の周りにいて、私が牧バレエ団の仕事から帰宅すると、どうして私の帰宅時間がわかるのか、はたまたずっと帰宅を待ちわびていたのか、どこからともなく「ニャーっ・・」と姿を現してご飯のおねだりをしたものだった。

 

ミーコはいつの間にかスタジオの生徒たちとも仲良くなっていて、1か月後にはスタジオの駐車場がねぐらとなり、そのまた数か月後にはスタジオのロビーが住まいとなって私と生徒たちのアイドルのような存在になっていた。

 

出会った年の12月末、ミーコは風邪をひいて体調を崩し私の自宅にて養生させたことをきっかけにそのまま家族の一員となった。

 

出会いから現在までの20年余りの間、ミーコは仕事やその他もろもろのことで疲れた私の心を癒してくれたかと思うと我儘を言って私を困らせたり、ユニークな関係で私たちの日常に彩りを添えてくれた。

 

全てのことに出会いがあれば別れがあることは承知していても、やはりすぐには受け入れられそうもない。せめて時間が別れの寂しさを癒してくれることを祈っている。