終了公演と修了式

新国立劇場バレエ研修所は3月16日・17日に終了公演、28日にオペラパレス ホワイエにおいて演劇・オペラ・バレエ研修所の合同修了式が行なわれてバレエでは第14期生が2年間の研修の行程をすべて完了するに至った。

 

終了公演では幕開き1番に、今回初演となるショパンの小品7曲を使用しての卒業生2名と予科生による「ダンス ダンス ショパン」(牧阿佐美振り付け)が私の今は亡き妹の一人娘である中川彩のピアノ生演奏にて上演された。

 

本番はこの終了公演の日程が牧阿佐美バレエ団公演と全く重なってしまったため、「ダンス ダンス ショパン」に限り時間的な問題で牧先生はご不在となってしまった。

 

上演中は牧先生ご不在の客席で、初演となる生徒たちの踊りと姪のピアノ演奏を見守りながらも私の心臓は微かな不安感で高鳴りっぱなしであった。

 

しかし、私の不安をよそに生徒たちも姪のピアノ演奏もことのほかスムーズに演じられ、暖かい拍手と共に幕を下ろすことが出来た。

後に牧先生にいい報告をすることが出来、ひとまずはホッと胸をなでおろしていた。

 

2日間の終了公演でのそれぞれの作品は、生徒たちは各レベルにおいてすべての力を発揮して演じることができ、観客の皆様からは研修所公演としての好評をいただくことができた。

 

特筆すべきは第2部に上演された”「コッペリア」第3幕よりハイライト”の<時のワルツ>で、今回特別出演の20名の小学生たちが皆で心を一つにして良く揃い、良く踊り、舞台に華を添えてくれた。

約2カ月間の指導に情熱をかけてくれたS・Rさんには心からの感謝を申し上げたい。

 

28日の修了式では、バレエ研修所第14期生の女子5名は揃っての振袖姿で登場して華かに生き生きと輝いて美く、牧所長より2年間の研修終了証書を授かった。

 

これからは彼らはプロフェッショナルとして厳しいバレエ界を必死で泳いでいかねばならない。

苦しみと喜び、希望と落胆が日々交錯するなかで身も心も磨きぬかれていくことと思う。

 

数年後にプロとして活躍している彼らに会えることを楽しみに、私は次なる仕事に精を注いでいこう。

 

写真左上ー公演修了後ステージにて卒業生と前主任の鈴木先生と私

写真右上ー楽屋にて「ダンス ダンス ショパン」のメンバー勢揃い

写真左下ー公演修了後の反省会で研修生・予科生と

写真右下ー修了式が修了後のレストラン・マエストロにて行なわれた懇親会で牧所長を囲んで