進化してゆくバレエ「飛鳥」

2018年8月25日26日、新国立劇場オペラパレスにて開催された牧阿佐美バレエ団公演「飛鳥」は感動の拍手とともに幕を下ろした

 

主役の”春日のすがる乙女”にS・ルンキナ、”岩足”にR・スクヴォルツォフを招いての「飛鳥」は今回で2回目の東京公演となる

 

故橘秋子先生の遺作であった「飛鳥物語」は娘である牧阿佐美先生の

・・・世界にも通用するバレエに・・・

との熱い情熱が「飛鳥物語」から「飛鳥」に生まれ代えさせたのだと思う

 

今回の公演では私も

・・・少しでも牧先生のお役に立てれば・・・と、

ストーリーや振り付けを改訂する際にはアシスタントとして立ち会わせていただいて牧先生とアイデアをディスカッションしながら「飛鳥」が進化していく様を日々目にし、身体に実感していった

 

ダンサー達の努力、集中力の度合いも素晴らしく、スタジオには日々新鮮な緊張感が漲っていった

 

主役のS・ルンキナがエアポートから直行してリハーサルに加わると、ダンサー達、スタッフを含めた関係者の皆の作品に対する気持ちは一気に加速し、只でさえ暑い夏の空気が更に熱く感じるほどであった

 

私は、このようなスタジオの雰囲気が昔から ”大好き” なのだ

・・・だからバレエは辞められない・・・と言っても過言ではないくらい

 

そして「飛鳥」は生みの親とも言える牧先生と関係者全員の燃える思いを掲げてステージへ・・・

 

ステージにおいての「飛鳥」は、絹谷幸二氏のカラフル且つ壮大な奈良の景色とファンタジックで躍動感あふれる竜の絵のプロジェクトマッピングに生命を吹き込まれたかのように鮮やかに花開いた

 

公演は牧先生の思惑通り、日本の観客もだが特に外国の方々には大好評であった

 

 2019年1月にはロシアはウラジオストックのマリンスキー劇場にての公演も決定している

 

マリンスキー劇場で上演される3度目の「飛鳥」、また更に進化していくに違いない

 

*スヴェトラーナ・ルンキナ女史とルスラン・スクヴォルツォフ氏は文章の流れにおいて敬称を省略させていただきました