メルヘンの会

「メルヘンの会」は私の夫とゴルフ好きの友人達のグループの名称で、毎年何処かで1回は集まってゴルフをプレイし、クリスマス前後に集まって食事会を催す。

 

ここ十数年はもっぱら水天宮に所在する<ロイヤルパークホテル>にて食事会を行うことが多い。

 

何故<ロイヤルパークホテル>なのかというと、このホテルの元GM(総支配人)だった方がメンバーの古株なことからかなりのサービスが受けられることと、食事が美味しいからなのだ。

 

メンバーの顔ぶれはというと、私の夫が現役の際には海外旅行会社に勤務していたことから旅行・ホテル・航空業界の関係者が殆どといっていい。

 

そして「メルヘンの会」のメンバーになるには既に会員となっている方達全員の賛同が得られた場合に限るらしいが会員の奥さんは例外で食事会には夫婦同伴が喜ばれる。

 

会は結成されて30数年以上にもなっており、現在では殆どの会員が現役を退いて第二の人生を歩んでいる個性豊かな方達ばかりである。

 

しかしここ数年は、過去には40名近くいた会員が様々な理由から参加出来ない方が増えてきており、今回の参加者は12名と少し淋しかったが会そのものは結構な盛り上がりを見せた。

 

食事が終わりに近づく頃に、参加者が一人づつ最近の近況を皆に話すのが会の恒例になっている。

 

話の内容は淡々とした事から、「今年は我が家は・・・・でありまして・・・」とか「私は来年からは・・・を決意したので・・・」等々、ご本人やご家族のこと、仕事のことなどである。

 

私は物心ついてから現在に至るまでバレエ一色の世界で過ごしてきているので、バレエには無縁の方達の人生の一端のお話を耳にするのはとても新鮮で興味深い。

 

そんなこともあって、以前はバレエの仕事最優先で「メルヘンの会」の食事会には度々参加出来ないこともあったが、最近ではこちらの方を優先に予定を組むようになっている。

 

そして今回この会に参加したとき、このような会に参加出来たことを密やかに夫に感謝している自分がいることに私は気が付いたのである。