第26回発表会(その4)

「お菓子の国」でも私は衣裳のことであれこれと迷い悩んだ

 

登場するディベルティスメンの衣裳は、調和のとれた「お菓子の国」のイメージに合った華やかで夢を感じさせる色とデザインで揃えたい。

そのことを考えれば、やはり極め付けはソリスト・コールド合わせて18名が踊る ”花のワルツ” の衣裳が課題であった。

 

特に今回は中学生の多くが ”雪の精” の方に配役されていたため ”花のワルツ” は全員が小学生で、当然のことながら体が更に小柄となった。

 

従来、私が気に入って使用していた衣裳は大人サイズのもので ”雪の精” 以上に子供たちの身体に合わせることは難しく、今回は新たに小さい体の子達が身に纏ったときに華やかでボリュームのあるデザインの衣裳を求めての模索となった。

 

結局私が最終的に決めた”花のワルツ”の衣裳は、今までには一度も使用したことが無く舞台上ではどのように映えるかは全く分からないままゲネ・プロと本番を迎えることとなったのだが・・

 

ステージで照明を浴びた衣裳を目にした時、”花のワルツ” は私が求めていたイメージ通りの華やぎとボリュームを感じさせてくれ、新たな衣裳は一生けん命に踊っている生徒達を美しく引き立てるに充分であった。

 

”スペイン” の衣裳は最初に選んだデザインンの衣装から途中で別のデザインに取り換え、キャディ・ボンボンの衣裳もあえて前回の公演に使用したものとは違ったデザインのものを選んでみたが、今までとは一味違って良い成果を得たと思う。

 

生徒達の踊りの出来はというと、これは良かったに決まっている。

 

何故かといえば踊りはテクニックの良し悪しのみで決まるわけでもなく、踊る本人たちの心意気も重要な要素の一つであるので、皆がこの日を目的に修練してきて楽しくドキドキしながら踊る姿は・・生き生きと輝いて素敵に決まっている・・・と私は信じているから。

 

出演者の怪我も無く、満席になるほどのお客様にも恵まれての40周年記念第26回発表会は私にとって、深い意味合いと幸せをプレゼントしてくれたようだ