ノートルダム・ド・パリ(その2)

ローラン・プティ、 1924年にフランスに生まれ2017年スイスのジュネーヴにて永遠の眠りについた偉大なるバレエ芸術家である

 

1940年、”パリ・オペラ座”バレエ団にダンサーとして入団するも、同時に振付にも興味を持ち早々と作品の発表を行っていた

 

プティは自身の才能を自由に羽ばたかせるべく1945年には”パリ・オペラ座”を退団し、ディアギレフの友人等と”バレエ・デ・シャンゼリゼ”を結成

 

あくる1946年には、名作<若者と死>を上演し、その稀有な才能と個性を評価された

 

<ノートルダム・ド・パリ>は1965年に初上演された

 

プティ自身もこの作品にダンサーとして出演し、エスメラルダに横恋慕して彼女を死に追いやる個性的な牧師フロロ役を好演した

私がパリに留学していた1969年にパリで再演された際には「作品は好き好きかもしれないけど、プティが演じるフロロは素晴らしかった」との評を多くのダンサー仲間から耳にしたものだった

 

そして29年後の1998年、牧阿佐美バレエ団に於いて振付指導のR・ボニーノと、時には振付者のプティ共に<ノートルダム・ド・パリ>のリハーサルを私自身が行うことになろうとは当時の私には予想だにしなかったことであった(写真下 )

 

後に<ノートルダム・ド・パリ>は創作バレエの古典といわれるようになる

 

牧阿佐美バレエ団におけるプティの作品は、他に「アルルの女」「若者と死」「ピンフロイド バレエ」「デュークエリントン バレエ」「シャブリエ ダンス」などがあるが、どれもプティ独特のお洒落なセンスが光る魅力的なバレエばかりだ

 

でも私が一番好きで、皆様にも一度は見ていただきたいと推奨したい作品はほかでもない

<ノートルダム・ド・パリ> なのである

 

*人物に対しての敬称は省略させていただきました