僭越ながらすべてが私の好み

2月6日7日 牧阿佐美バレエ団による「白鳥の湖」が文京シビックホールにて開催された

公演はゲストの大活躍とバレエ団員の地道な努力が実って大盛況のうちに終了した

 

そしてここからは、やっぱりルンキナの話になってしまう

 

もう私は彼女に惚れこんでしまったから彼女の全てが魅力に・・・

 

 <ルンキナの魅力>

*バレリーナとして美しい *自身のトレーニングに対する真摯な心 

*舞台化粧のセンスが素敵 *バレエ団員とは自然に溶け込み細やかな気遣いも忘れない

  

特筆すべきは彼女の踊りのテクニックに対する価値観と作品・ドラマの表現力

  

今どきは多くの女性ダンサーが出来る限りに足を高く上げて踊るが彼女は違った

前に上げても後ろ(アラベスク)に上げても手の位置と足の高さとのバランスがいつも程よく保たれて、見ていて清々しい

 

ルスラン(男性ゲスト)と組んで踊っているときも、パンシェ(*)して後ろ足が彼の顔にかかることなどは一度としてなく、パートナーへの配慮も伺え、なにより二人がその都度美しい絵となる

 

自身のヴァリエーションを踊るときには技術の高さを維持しながらも、女性特有のトウシューズの爪先と床との接点にきめ細かな技術を配するなど、そして手の動きを伴う表現は芸術そのものであった

 

今まで羅列したすべてのことは、私がバレエ人生に於いて目指し憧れてきたことでありそれを彼女が目の前でほぼ全て実現してくれた

 

世界には多くの優れたバレエダンサーがいて、それぞれの特技と個性でファンを魅了し、私にもルンキナ以外に数人の憧れのダンサーがいる

 

でも同じ稽古場やステージで一緒に仕事をして初めてそのダンサーの少し奥の部分に触れることが可能となる

 

彼女とは是非もう一度仕事がしたい あの不思議な目を見ていたい 心の表現を間近に感じたい 

 

私はこの願いが叶うべく、今回感じた新鮮な思いを大事にしながら今後の仕事に増々の情熱を注いでいくつもりだ

 

パンシェ:足を自身の後ろに上げた状態を維持したまま上体を徐々に床面近くまで下げ同時に後ろ脚をより高く上げていく