こどものためのバレエ劇場「シンデレラ」

私が振付けを担当した新国立劇場バレエ団による”こどものためのバレエ劇場”<シンデレラ>が

7月22日(水)~25日(土)に新国立劇場オペラパレスにて開催されました。

 

この<シンデレラ>が初めて制作されたのは、平成22年度文化庁新進芸術家育成公演等事業

  ”エトワールへの道程2011”「新国立劇場バレエ研修所の成果」 の修了公演に於いてでした。

 

その時の「シンデレラ」は「人魚姫」(台詞入りバレエ)との二本立てのプログラムだった経緯から現在の「シンデレラ」の上演時間より更に短縮された1時間前後で構成されていました。

 

その後、新国立劇場バレエ団”こどものためのバレエ劇場”に起用されることが決定した平成25年7月に、作品をより充実させるために音楽も増やされ振付を新しくしなおしたり足したりして90分前後の装い新たな「シンデレラ」が生まれたのです。

 

実は過去の私はプロコフィエフ作曲のバレエ「シンデレラ」はあまり好きでは無く(嫌いではないのですが)、従って超大作F・アシュトンの「シンデレラ」も1度しか観ていませんでした。

 

当然アシュトン以外の振付家の「シンデレラ」は一本も観ていません。

 

そんなこともあって牧先生から「シンデレラ」振付けの依頼をお受けした時も、悩まなかったと言えば嘘になります。

 

でも、私ごときを信頼して新作の振付のチャンスをくださった牧先生のお気持ちに応えるためにも私は即座にプロコフィエフの音楽との付き合いを深めて研究し、観る人たちが楽しめる「シンデレラ」を完成させねば・・・と心新たにに誓いを立てたのでした。

 

今はこの「シンデレラ」を心から愛しており、私がオリジナルの振付をするチャンスを下さった牧先生を始め、振付の意図を汲んで踊って下さる新国立劇場のダンサーの方々、作品を豪華に、そしてファンタジックに仕上げてくださっているスタッフの皆様には感謝の念でいっぱいです。

 

そして何よりも「シンデレラ」を観に来てくれた沢山の子供たちが楽しんで、小さな手をいっぱいに使っての拍手は心配の連続だった私の心を安らかにしてくれたのでした。