上野水香さんのキトリ

東京バレエ団公演「ドン・キホーテ」(9月19日~21日五反田ゆうぽうとホール)を観ました。

 

19日と21日はボリショイバレエ団よりゲストとして招聘されたカップルが主役を演じ、私が観た20日は上野水香さんと柄本弾さんがキトリとバジルを踊られました。

 

チケットは観やすい席を水香さんが手配して下さり、開演前にはロビーにて水香さんのお母様よりプログラムをいただいて、私の方はスコットランド&ロンドン旅行のお土産(ロイヤルバレエのティーシャツ)をお預けしました。

 

 

会場としてはさほど広くないロビーは沢山の人でごった返していて

・・・これだときっと今日はほぼ満席かな?・・・

などと思いながら客席の扉の方へ歩いていくとコマーシャルのポスターが目前にあり、そこにはチョット色っぽくポーズをとっている水香さんがいて、私は

一瞬「先生!来てくれたのね」とほほ笑みかけられているような錯覚にに囚われました。

 

咄嗟に私は心の中で

・・・去年の水香は足の骨折やその他のことでも少し悩める年だったようだけれど、今年は豊作の年で良かったネ・・・

とポスターの水香さんに告げながら客席へと赴き・・・

 

そして「ドン・キホーテ」の幕が上がりました。

 

二人ともエネルギッシュ且つ華やかさに溢れた魅力的なカップルを披露されていて、幕が進むごとに客席の反応も盛り上がり終幕に至っては最高潮に達したといっても過言では無い程でした。

 

その時私の心は、水香さんを指導していた彼女がまだ小さかった頃と現在の成熟した水香さんの映像が重なり感無量で拍手をしていたのです。

 

思えば水香さんが私のスタジオの扉をたたいてから30年以上が経とうとしています。

その間には水香さんを含め多くの人達とバレエを通して関わり、様々な人生ドラマも経験してきました。

 

否応なしに自分も・・・それだけ歳を重ねたんだ・・・と言う思いと同時に、このバレエという仕事に一途に携わってここまで来られたことは、バレエを愛する多くの仲間があってこそと、そのすべての人に感謝したい気持ちでいっぱいになりました。

 

バレエを愛する皆様、これからもよろしく!

そして水香さん、おめでとう!